2025年3月27日

こんにちは。 下井歯科医院です。
皆さんは酸蝕症という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
近年、むし歯や歯周病に続く第三の歯の疾患として酸蝕症が注目を集めています。日本人の4人に1人は酸蝕症であるという調査結果も出ています。
もしかするとなかなか聞きなれない疾患かなと思いましたので、本日は酸蝕症についてご紹介したいと思います。
酸蝕症とは?
歯は、酸性度の高い飲食物に長く触れていると、いとも簡単に溶けてしまいます。歯の表面のエナメル質が溶けてしまうと、その下にある軟らかい象牙質がむき出しの状態になってしまいます。
また、その状態で食べものを噛んだり歯みがきをしたりすると、摩擦で歯がどんどんすり減ってしまいます。
このような状態を酸蝕症と呼びます。
酸蝕症になってしまう原因
①酸っぱい食べ物・飲み物
酸性度の高い食べ物・飲み物を普段から多く摂っていると酸蝕症の原因となります。
例えば、健康のため毎日リンゴ酢を欠かさず飲んでいるなどという方です。
ジュース、ワイン、柑橘系の果物なども当てはまります。
②胃酸
逆流性食道炎やつわり、摂食障害などで胃酸に触れることがある場合も酸蝕症の原因の一つです。
③職業
ガラス工場、メッキ工場など、お仕事で酸の強い薬品を扱う方々です。
こんな人は注意です
- 知覚過敏で冷たいものがしみやすい
- 歯全体が丸みを帯びている
- エナメル質が濁って見えたり、内部の象牙質が透けて見えたりする
- 前歯の先端が透けて見える
- 前歯の先端にヒビが入る、ざらざらする
上記の症状がみられる方は注意です!
酸蝕症を防ぎましょう!
酸蝕症を防ぐためには、
①酸性の飲食物を口にした後は水で口をゆすぐ
酸性に傾いたお口の中をリセットしてあげることが大切です。
ただし、酸性の飲食物を口にした直後は、歯が溶けやすく柔らかい状態です。すぐに歯磨きをしてしまうと歯ブラシの圧で歯が削れやすくなってしまいますので、水でお口をゆすいだ後は、30分ほど経ってから歯磨きをしましょう。
②酸性の飲食物をだらだら食べたり飲んだりしない
なるべく酸に晒されている時間を減らしてあげましょう。
③寝る前には酸性の飲食物を控える
寝ている間は唾液量が減るのことで歯の再石灰化もなかなか起こらず、結果として歯が溶けやすい環境になってしまいます。
飲み物のpHはどのくらい?
以下に飲み物のp H一覧を掲載するので参考にしてみてください。
エナメル質臨界p Hの線より左のものは要注意です。こうしてみると意外と多いですよね。

まとめ
何か気になる症状があればすぐに歯科医院へご相談ください。
酸蝕症には早めの対策と予防が重要です。
ご自身でも、毎日の生活の中で気をつけてみてくださいね。
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