2025年5月10日

根面う蝕とは
皆さん根面う蝕という言葉をご存知ですか?う蝕とは歯科用語で虫歯を指します。つまり歯の根っこの部分にできる虫歯のことです。近年この根面う蝕になってしまう人が以前に比べて急増しています。
通常虫歯というと噛む面や歯と歯の間なんかにできるのを想像しますよね?ではどうして根っこに虫歯ができるのでしょうか。
根面う蝕の原因
それは、昔より人々が歯を残せることができるようになったことと関係があります。現在ではお口の健康への意識が高まり歯を残す機会は増えました。ところが歯周病や不適切なブラッシングにより段々と歯茎が下がっていくことで、その下がった歯の根の部分に虫歯ができるようになったのです。
よって根面う蝕は大人の虫歯とも呼ばれるそうです。
どうして根面の方が歯の頭の部分(歯冠)より虫歯になりやすいのでしょうか。それは、歯を構成する組織の違いによります。
歯冠は表面がエナメル質という硬い組織で構成されています。一方歯根の表面はエナメル質より薄くて軟らかいセメント質で覆われており、その中には象牙質があります。象牙質はエナメル質に比べて脆くて歯が溶けやすく、むし歯の進行が早くなります。
また、根面う蝕の初期は色の変化が少なく、痛みなどの自覚症状があまりないので、気づかないうちに進行してしまっているケースも多々あります。
ちなみに、歯と歯茎の境に知覚過敏が起こりやすいのもこの敏感な象牙質に刺激が直に伝わることと関係があると言われています。
根面う蝕の治療法・予防法
根面う蝕の治療は基本的に通常の虫歯治療同様修復治療を行います。虫歯が深い場合には神経の消毒(抜髄)が必要となる場合もあります。
予防はまず自分自身での口腔清掃が必要です。特に歯茎が下がって根面が露出してしまっている場合、歯と歯の隙間も大きくなってしまうので、歯磨きがとても難しくなります。磨き残しも増えるので、歯ブラシにプラスして歯間ブラシやタフトブラシの使用もおすすめです。
また、フッ素入りの歯磨き粉、洗口液を使うこともを効果的です。
そして何よりも、定期的な検診でご自身では分かりにくい歯茎の下がり具合の確認や歯ブラシの正しい使い方を習得し、歯科衛生士さんによるメインテナンスを受けましょう。
セルフケアとプロフェッショナルケアを両方行うことで、より効果的にお口の健康を維持していきましょう。
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