歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしり・食いしばり
朝起きると、顎が疲れた、だるい、頬や肩が凝っている、頭痛がある、歯がしみるなどの症状があった経験はありませんか?
それは夜、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをしているのが原因かもしれません。就寝時だけでなく日中、無意識に歯を食いしばっていたりすることもあります。歯ぎしりや食いしばりが原因でお口や体の健康に影響を及ぼしていることがあります。
上下の歯を側方にギリギリと擦り合わせるタイプのもので、睡眠中に生じるもの。
ひどい人では歯がすり減ってしまっていて、歯の表面のエナメル質が削れてしまい象牙質が露出してしまい歯がしみてしまう場合もあります。
上下の歯を強く噛み締めるのみで音がしないもの。歯ぎしりとは違って音がしないので気づきにくく、睡眠中だけでなく日中も無意識に行っていることが多いタイプ。顎関節に症状が出ることが多いタイプ。
お口の中に骨隆起と呼ばれる骨が膨らんでできたコブのようなものがあったりします。また、歯が割れたり、折れてしまうこともあります。
通常、生活する中で上下の歯は嚙み合っておらず1、2ミリくらい離れています。上下の歯が接触する時間は食事も含めて、1日24時間の中でたったの20分程度なんです。しかし、歯ぎしりや食いしばりのある方は常に歯が接触している状態が続きますので歯や歯茎、顎などに持続的に負荷がかかり、結果として大きな負担が掛かってしまいます。
歯ぎしりや食いしばりをする原因は様々ですが、その大きな要因としてストレスが挙げられます。生活の中で人はいろんなストレスを受けていますが、ほとんどの場合がその場で発散させることが出来ないため、体の中にストレスが蓄積されてしまいます。蓄積されたストレスは体に様々な悪い影響が現れてしまいますので、その防御反応として睡眠中に歯ぎしりをしてストレスを発散していると考えられています。
また、歯並びや嚙み合わせのバランスが不適切であると無意識に歯ぎしりをして歯をすり合わせることにより、ちょうど良い噛み合わせのバランスを作っているとも考えられています。
この様に歯ぎしりや食いしばりは決して悪い行為ではなく、人が健康に生活するうえでも重要な役割を持つ行為なのです。
重要なのは、歯ぎしりや食いしばりからご自身の歯を守ってあげることです。
食いしばりや歯軋りによって、歯同士が擦れ合い噛み合わせの面がすり減っていくことを咬耗といいます。摩耗と類似しますが、摩耗は外からの力によって発生するもので、咬耗は歯同士の接触によるものと定義されています。過度に咬耗が起きている場合、噛み合わせが低くなることがあります。
アブフラクション(Abfraction)
食いしばりが強い場合、歯と歯茎の境目の部分の歯が欠けてきてしまいます。この強い力がかかっている状態をアブフラクションといいます。欠損が深い場合には汚れが停滞しやすく、むし歯の原因となることがあります。
クラックトゥースシンドローム(CTS)
噛み合わせの力が大きくなって歯に強い負担がかかることで、歯がすり減るのではなく、純粋に歯自体にヒビが入ったり割れてしまうことをクラックトゥースシンドロームといいます。割れた位置や範囲によって処置の対応は変わりますが、場合によっては抜歯が必要となる割れ方もあります。
口腔内の細菌に関与せず、お口の中が酸性下に傾くことによって歯が溶けてしまう状態(化学的溶解を起こす)を酸蝕症といいます。
酸蝕症はExtrinsic(外因性)とIntrinsic(内因性)の2つに分かれます。
職業性(工場の酸性ガス吸引)/非職業性(酸性飲食物、薬物・薬剤)
かつてはメッキ工場やガラス工場などにおける酸性ガスの吸引が主たる原因でしたが、現在では、食生活習慣の変化に伴う酸性飲食物の過剰摂取が主流と考えられています。
市販飲料のおよそ75%の飲料が、う蝕になりやすいと考えられるエナメル質臨界pH(pH5.5)を下回るとされています。
これら酸性飲食物のほとんどは子供から大人まで多くの人々が日々摂取するものが含まれており、その摂取の仕方、量について十分注意していかなければなりません。
近年、日本人のライフスタイル及び食生活習慣の変化に伴い、逆流性食道炎の増加が指摘されています。胃液のpH値は強酸を示し、これが口腔内に逆流することで歯は溶け出します。主な内因性の状態として、胃食道逆流症(GERD)・神経性過食(Bulimia Nervosa)・慢性アルコール依存や妊娠による周期性嘔吐症候群(CVS)などが挙げられます。酸蝕の見られる方は、歯ぎしり、食いしばりによって歯がすり減るスピードがグッと上がるので、より注意が必要となります。
頬の粘膜に咬んだ痕がある
食いしばりにより常に頬や舌が歯に押し付けられることでできてしまいます。
歯のすり減り・破折線
歯ぎしりや食いしばりにより歯の表面のエナメル質が削れてしまい平らになります。また過度な力が歯に加わると破折することもあります。
知覚過敏
歯ぎしりや食いしばりにより歯がすり減ったり歯の根元が欠けたりして歯のしみる部分が露出してしまいます。
下顎の内側に丸く出っぱった硬い隆起がある
歯ぎしりや食いしばりによる歯のダメージを軽減するために、顎の骨が歯を守るために負担のかかる歯の周りの骨を発達させて隆起上の骨を作る現象です。
歯の根元が削れている
歯ぎしりや食いしばりにより歯の根元が削れる現象でくさび上欠損といいます。
詰め物がよく取れたり、割れたりする
歯ぎしりや食いしばりにより歯に過度の力が加わることにより、詰め物が取れたり、歯が割れたりすることがあります。
慢性的な肩こりや頭痛がある
噛む筋肉は、肩の筋肉や頭の横の筋肉と連動していますので、歯ぎしりや食いしばりにより、肩こりや頭痛が起こることもあります。
上下の歯の型を取り、噛み合わせを取ります。
マウスピース完成、装着していただきます。
マウスピース装着後違和感などのチェックをします。4~6か月毎のメンテナンスに移行します。
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